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Bath is ブラインド

”浴室内に付けているサッシの調子が悪いから見に来て欲しい”
とのお電話を頂き、訪問日時を調整した後、お宅にお邪魔して詳しくお話を伺ってみました。
今回のように ”調子が悪い”、”ほんなこつなか” (訳:本来とは異なる、for exa.動きがほんなこつなか=本来の動きではない)などのお問合せの際には、お客様が想定されている本来の動きを明確に理解する事が、最重要課題です。古い・使い方に問題がある・工事業者の施工に問題がある といった点はその後に続く話です。
そこで、先ずはお客様の御要望を正確に把握する事に注力しました。

今回の話題の的であるサッシと対面すべく、浴室へと向かいました。
既設のサッシは、下段にブラインド複層ガラスを用いたFIX窓、上段は換気用としてルーバー窓となっていました。長きにわたって使い続けてこられているだけに、ルーバー窓の開閉操作も手慣れたもので、愛着を感じられているご様子でした。
”諸行無常の響きあり” 残念ながら年数を経てしまい、全く操作出来ない訳ではないのですが開閉操作のためのギア部分が壊れていて操作し辛くなっていました。お客様の愛着心を考慮して、リペアパーツを探したのですが、生憎見つかりませんでした。
そこで、お客様に現状を伝え、既設のフレームの一部を切り落として、窓を取替える事になりました。

既設サッシは上下異なる段窓型の一体サッシでしたが、今回は換気量を多くとれる単体引違とし、既設と同様の断熱・遮熱・遮蔽効果を兼ね備えたブラインドイン複層ガラスを採用しました。
出窓のフレームの一部を切り落としての窓取替工事は初めての試みでしたが、予め十分な現調を行ない、時間をかけて作業手順を検討して臨んだ工事は、予期せぬトラブルが生じる事もなく終了しました。
片付けを済ませると、最後にお客様に製品の使い方やお手入れの仕方などを説明します。いつもであればこの時、お客様の御様子を伺いながら、満足して頂けているか気にするところですが、本日はさにあらず 無事に工事を終える事が出来た感慨から周りが見えなくなっていました。
恐るべし、ブラインドの遮蔽効果!

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今回は開閉に支障をきたしている勝手口ドアに ついて、お問合せを受けた件をご紹介します。

こちらのお宅は、建てられてから相当の月日を経ているのは誰が見ても明らかで、アルミそのものが経年劣化しており、家屋は傾き、建ち・陸に狂いが生じていて、ドアの開閉すら困難な状況となっていました。
今回は流石に、部品交換に留める等という都合の良い選択肢は、地球上のどこを探しても見当たらず、瀕死の重傷を負っている老体に、直ちに休息を与えてあげねば...という思いがこみ上げてきました。
”今までご苦労様でした”  という労いの言葉の後、早速お客様に現在の状況を詳しく説明して今回は製品丸ごと交換以外に方法は無い旨を、時間をかけてゆっくりと説明しました。

丁寧な説明により製品丸ごと取替の提案を甘受して頂けた後は、早速お勧めする製品の選定作業です。
お客様は手先が器用と見えて、取替前には換気目的に、お手製の網戸が設置されていました。
50~60年前の新築時にはなかったのでしょうが今回は別付けの網戸ではなく、ドア本体を上下にスライドさせて採風する採風勝手口ドアFSをお勧めして、ご採用頂きました。
網が付いて上下にスライドする部分には格子のの有無があり、格子付きには五つのバリエーションが設けられていて、今回は奇をてらうことなく、シンプルな横格子を選択されました。
色も落ち着きのあるオータムブラウンに決まると直ちに発注をかけて、後は製品が到着するのを首を長くして待つのみです。

待ちに待った製品が入荷するといよいよ工事に取り掛かります。
先ずは下枠部分をハツリ飛ばして既設のサッシを外します。この時大量の粉塵が舞うので、養生をしっかりと済ませ、マスクと保護メガネを装着し、枠の撤去作業を開始します。
抗う枠をねじ伏せてようやく取り外すと、次に建ち・陸を出し直すために木下地を組みます。
予定の開口寸法である事を確認したら、ついに新設サッシ枠の取付です。この際クリアランスの範囲内で、再度建ち・陸を確認して枠を取付けます。
枠の設置後は建ち調整の為に生じた縦の隙間を焼杉板を張って整えます。下枠撤去時にハツリ飛ばした部分も、モルタルで綺麗に補修をかけます。
本体を吊り込み、シリンダー・ドアクローザーなどの動きを見ながら調整を施し、全ての動作チェックを終えると、綺麗にお片付け。
再度、全ての動作確認を済ませると、お客様に一声かけて、一通り製品の説明を済ませ、工事内容を確認して頂き、鍵をお渡しして引渡しとなります。
この時、お疲れ様とかけて頂く言葉で、一日の疲れが吹っ飛び、明日の活力が溢れてきます。

竿とかけまして 冷房とときます その心は 下げ過ぎると落ちます 柳川亭 三四吾郎

何気なく使っていた竿掛け、たかが竿掛けされど 竿掛け、てな訳で今回のお題は竿掛けです。

今まではちゃちゃっとロープを吊るして竿を通しただけの簡易的な物干し場でしたが、考えてみると潜むリスクは山ほどあります。強風で煽られてしまうと、せっかくキレイに洗った洗濯物が落ちて台無しに⤵ 悪くすればロープが切れて竿が飛散落下し、エアコンの室外機を壊したり、掃出しの硝子が割れてケガしてしまう何てことも...
安全協議会を開き、リスクアセスメントした結果
安全第一で竿掛けを取替える事にしました。

製品の選定については大きく分けて二つあります。
一つ目は取付け位置です。カーテンレールやブラインドと同じで、天井付けと壁付けがあります。今回は出来るだけ天日の恩恵を授かりたいので天井付けを選択し天候不順な日も考慮して鼻先に少し離隔を取りました。
天井付けの場合、製品の長さも重要なファクトとなります。邪魔になるからと短い物を選ぶと使い難くなってしまうので、使い勝手を考慮し目線くらいの製品を選ぶのが良い、 とは弊社エクステリアの達人からのアドバイスです。
もう一つは機能面です。壁付けの場合は邪魔にならないように折り畳めるタイプがありますが天井付けの場合は、要不要に応じて着脱できるタイプがあり、今回は後者の製品となります。

いよいよ取付けとなりますが、厄介な事に「釘」や「ビス」などを見せない形で天井が施工されていた為、下地の位置が目視で確認出来なかったので、下地を探すのに相応の時間を割くことになりました。
下地の位置が判明すると、後は間口・出幅方向の位置を決定しビスを二本ずつ打って取付け完了。
高さの微調整を済ませたら、安全且つ意匠的にも申し分のない竿掛けの出来上がりです。
これで、安心して洗濯物が干せるとお施主様も大変喜ばれていました。
但し、製品ごとに標準許容荷重が決められていますので、下げ過ぎにはくれぐれもご注意下さい。

部品取替は宝探し EpisodeⅡ

一回目のシリンダー取替に続いて二回目は”網戸の動きが悪いので見て欲しい”というご依頼についての対応をご紹介します。

次の対象は玄関引戸の網戸の動きの不具合で、早速動きを確認したところ、反抗期の子供の様に、動きたくないオーラが溢れていました。
網戸を外して倒し下端を覗き込んでみると戸車が身をすり減らして痩せこけていました。これでは動きが悪くなるのも当然です。
ここでまた部品探しスタートです。シリンダーと同じで、本来同じメーカーの同じ製品と交換するのがベストです。製品等のヒントが見つからなければやはり実測に頼らざるを得ません。

お客様の日頃の行いの賜物か、この製品も特定出来た上に製品も現存していた為、ちゃっちゃと発注。現存部品の場合、それ程納期もかからないのでご不便をおかけする期間も短くて済みます。
製品が揃ってしまえば純正品なので、何の問題もなく取替完了です。一回目の框ドアシリンダー交換と合わせて半時程の作業となりました。
交換前の新旧の部品がとても対照的で、旧部品のこれまでの頑張りに拍手パチパチでした。

今回はこの他に網戸張替もさせて頂きました。
工事終了後、お客様に工事内容を確認して頂きアンケートにご回答頂いたのですが、帰社した後に内容を確認したところ”丁寧に説明して頂き、安心してお願い出来ました。本当に有難う御座いました。”と記載されていて、少し目頭が熱くなりました とウルウル状態の担当者でした。
有難う御座いました。またのご用命を社員一同お待ちしております。
それではまた、何処かの工事で。

部品取替は宝探し EpisodeⅠ

住み始めてから経る年月はアッという間に過ぎてしまうもので、気付けば”もうこんなに...”と驚愕の事実を甘受するのに時間が必要な位です。
その間、住まいは一言の不平を漏らすことなく耐え続けてきたかと思うと、謝意を表す言葉が見当たりません。
という訳で今回は経年劣化により、住まいの一部に不具合が起きた件についてご紹介します。

一回目は勝手口の框ドアシリンダーの不具合です。錠前は長く使用していると様々な要因が絡み合い、かみ合わなくなってきます。
先ず、本体とストライクの位置関係に三次元のズレが生じ、デッドボルトやラッチボルトとストライクの位置が合致せず、施錠解錠に手間取ったりします。外部シリンダーと内部サムターンの締付けが緩んでガタつくのも、軸棒を通して色んなところに負担をかける要因となります。
また、錠前も類にもれず一番厄介なのは部品の種類が多いことです。本体のシリーズ・製品・取付時期を特定出来れば良いのですが、人の記憶は曖昧で、頼みの刻印や製品ラベルの印字も月日と共に色あせて、蒼いフォトグラフ状態です。

製品を特定出来るヒントが残されていない場合は、実測に頼るのみです。錠前の場合、ドア厚バックセットに始まり、フロントプレート長やビスピッチなど様々なものから総合的に目的の部品を割り出します。
この作業には相当の時間がかかっていて、ほとんどの場合、取替の所要時間を凌駕する時間を割いています。
幸いなことに今回は製品を特定する事ができ、補修部品も現存したので、比較的短時間で部品の手配を済ませることが出来ました。
現地での取替作業の際も何事もなく、無事完了です。

実を云うと、今回は経年劣化による不具合ではなく、スペアキーも含めて鍵をなくされた為のシリンダー取替でした。
昨年より防犯面からスペアキー製作にも制限がかかり、代理店や工事店ではなくお客様が直接製作依頼をかけて頂く事になっています。
お客様には、今までにも増して鍵の管理に留意して頂ける様に、アナウンスの声を大きくしています。
それでは、次回網戸の動きの不具合についてのご紹介でお待ちしております。