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時をかける障子②

前回に引続き 今回はキッチン改修工事パート2です。

今回の注文は、作業動線を考慮し、如何に動線の無駄をなくすかという点、かといって窮屈や狭いといった閉塞感を感じる様では、かえって動きに制約が生じ、それ自体がストレスとなってしまうので、適度なゆとりのある空間を創るというものでした。だって、全く遊びの無いハンドルなんて怖くて握れないですものね!
また、冷蔵庫やストックスペースへの動線を無駄なく確保するという点も大命題の一つです。
全てを身近に配置しようとすると無理が生じるので、使用頻度に応じて優先順位を決め、置き場所を振り分ける事にしました。

外壁のサッシ入替が終わると屋外では透湿防水シートの上から窯業系サイディング張りです。
サイディングも奇をてらうことのないホワイト系の一番飽きのこない色・柄で、これから先の長きにわたり雨風を凌いでくれること間違いなし!
室内に目を向けると、通し柱は身ぐるみはがされてちょっぴり恥ずかしそうです。
オーダーメニューの ”玄関からの動線” に対しては、直接キッチンに出入り出来る様に、ジェリコの壁をブチ抜き開き戸を設けました。
システムキッチンの移動にシンクロさせてレンジフードからの排気も北面から東面にお引越しを済ませ、ダクト工事も万端です。
今回もそうなのですが、工事の過程で、スペースを占有していた様々な物を撤去したり後に、よく見てみると ”こんなに広かったのか” と改めて感じたりします。
広さを再認識した以上、改修工事終了後に再び窮屈感を感じることが無い様に、出来上がりを何度も何度も頭の中でシミュレートします。

主役のシステムキッチン登場前に、あらかじめ腰壁を造作し、フリー板をのせ、料理同様素材を生かすクリア塗装を施せばカウンターの出来上りです。夕食後にグラスを傾ける晩酌の光景が目に浮かびます。1~2杯お酒が余計にすすむ事、間違いないでしょう。
上部に垂れ壁やウォールキャビネットを配すと収納面では利便性が増すのですが、圧迫感を感じずにはいられないのと、空間を隔ててしまい”あなた作る人 私食べる人” 的な感じにもなりかねず、折角のスペースが台無しに...。
解放感をゲットする為、迷うことなく、上部はフルオープンにしました。これで、忙しい調理の間も家族の対面での会話が途切れる事は無いでしょう。時には、忙しそうな表情の奥様を察して、優しい御主人がそっと手を差し伸べるなんてこともありそうで、夫婦円満の一助となってくれそうです。
さて今回は、内外壁・内部腰壁・ダクト工事を済ませたところで終了。
次回はいよいよメインディッシュの配膳です!
お楽しみに。