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動かないラッチ 文字通り”らちがあかない”

対象は築年数が40年にもなろうかという、RC(鉄筋コンクリート)造のアパートの浴室ドアで不具合に関するお問合せを受けて、太宰府まで足を延ばして来ました。
到着後浴室に向かうと、ドアが半開きで”ア~ん”していました。よく見るとラッチ(建具の小口面から出入りするベロのような金具で、このベロが入る受け金具がストライク って、ネーミングセンス良過ぎでしょ)が錆びついて動かず、サッシ本体もかろうじて生き延びている様子で、部品交換に留めても、そう遠くない将来、本体が天寿を全うすることは明白なため、サッシ丸ごと取替えることになりました。

既設サッシは中桟付きの片開き框ドアで、上下共に型板ガラスが入っていました。他のサッシと同様に壁をイジると工期が長引き、銭湯通いの日数が増すので、”簡単に・パッ”と交換出来るリフォーム用浴室ドアのカバー工法タイプを採用しました。
他のカバー工法の製品と同様に、施工性が優位であることは変わりません。割れにくく安全性の高い樹脂パネル、ビードを脱衣室側に配置して掃除がしやすく、カビの発生・浸透を抑えたパッキン浴室内の湿気放出用として下桟に換気口を内蔵など、なかなかの優れものです。

施工の流れは、既設のドアまたは折戸を取外し既設枠の上から新しい枠を取付け、取合い部にシーリング処理を施し、新しい折戸を吊り込めば、アッという間に工事終了。惜しむべくは、銭湯に行くチャンスを奪った事です。
今回はコンクリートに固定する為、既設アルミサッシ枠にビス用の穿孔、躯体コンクリートにあと施工アンカー用の穿孔、と双方に穿孔作業が生じます。それでも工事は4時間で無事終了帰路は鼻歌まじりのドライブとなりました。

ヨレヨレだったドアが銀ピカになり、浴室内を美装されたこともあって、まるで別のお風呂に生まれ変わったようで、お施主様も大変喜ばれていました。